律人…!

意識を失う瞬間、心の中で律人の名前を叫んだ。

助けて、律人…!


次に気がついた時は、ベッドのうえだった。

たぶん、寝室なのかも知れない。

「気がついたか?」

視線を向けると、夫がドアにもたれかかっていた。

「あな…」

ジャラ…

その音に視線を向けると、鎖だった。

両手が鎖に繋がれていた。