彼は私の目を見つめ直し、

「俺のこと、わかんない?」

と、聞いてきた。


私は

「前に1回、会ったことある!?」

と、聞いた。


彼は

「ホントに覚えてねぇんだぁ…。じゃあ教えてやるっ!!同じ学校で同じクラスで、あんたの隣の席の、
"矢崎 海"っだっ★」


っと、はにかみながら言った。


隣の席って、ま、まさか転校生っ!?


私はなにも言えなかった。



「そんなに引かなくてもいいじゃん!?俺、ただの高校生だから…っね!?」


彼はまたはにかんだ。


私は立ち尽くすしかなかった。


すると………急に身体が暖かく感じた。


みると、彼の腕のなかに私はいた。


またもやわけのわからない私に彼は、

「自分、傷つけんなよ…自分のこと、汚すなよ…。もっと自分…大事にしろよ…」


っと……ー


静かに言った……。