磔にされた二人は、思いつく限りの暴言で、女を罵倒した。


女はそれをあざ笑いながら、見ている。


「何とでも言いなさい。所詮は、負け犬の遠吠え。」


二人は黙り込んだ。


「まずどこから切ってほしい?」


女は楽しそうに二人を見る。


女は、男の足を切る。


「痛い!!やめろぉ!!やめてくれ!!助けて!!ママ。」


「助けちゃくれないよ。あんたのママはあんたが嫌いなんだから。ねっ?」


女はそう言って、向かい側の母親を見る。

母は、無表情で女を見ていた。


「あら?あんたの嫌いな人間が、死んでいく姿を見て、楽しくないの?」


「…しょ」


「聞こえない。」


「自分の大事な息子が、そんな目にあって楽しい訳ないでしょ!!」


「あれ?嫌いなんじゃなかったの?うそついたの?自分だけが助かるために。」


母は言い返せなかった。


「エゴの塊の強欲女め!!」


女は母親を切りつけた。


「やめろぉ!!」


「おまえもうそつきか!!」

女は男の足を切り落とした。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「よく聞きなおまえたち私にうそをついたらこうなるよ!!まぁつかなくてもこうなるけど。」


そういって女は楽しそうに笑った。