「あの…すみません…」 「あぁ…なんだい?」 突然、まだ若い女性の看護師が話しかけてきた。 「詩乃ちゃんから院長の息子さんにと預かりものをしていたのですが…」 「本当ですか!?」 「は、はい…、これを…。」 手渡されたのは、小さな二つ折りの紙だった。 それを、そっと開けば。 「勿忘草…?」 そこには、押し花にされた、いつか詩乃が教えてくれた花…。 その看護師にお礼を言って病院を出て、貸切状態の帰りのバスの中で、俺はやっと勿忘草の花言葉を調べるために携帯を取り出した。