「奈穂ちゃん。 本当のこと言って? 俺はあの時奈穂ちゃんを抱いてなんかないよね? なんでウソついたの?」 「壱何言って…?」 奈穂ちゃんは俺に近づく。 「俺は好きなのは奈穂ちゃんじゃない。 だから好きとも言ってない。」 「言ったもん! 私のこと好きって!」 奈穂ちゃんは涙ぐんでいる。 「…。 なんで私じゃないのよ! なんで! なんで! 私じゃないのよ…。 あれはウソじゃない…。」 「ウソやねんって。 奈穂ちゃん。」