一体、何が悪かったのでしょう…。
お医者様が部屋を去ってから、ベッドに体を横たえる。
ここ最近、確かに不調が続いていた。
しかし、そんなことは今までにも何度もあったことで、それよりも酷い高熱や咳に悩まされたことだってある。
弱かった体も少しずつよくなり、先数年は安泰だといわれていたのに。
それが、あと数か月の命だなんて。
──もし子供は出来なくっても、ディゼル様との婚姻くらいは出来ると、思っていたのに…
シーツに顔をうずめていると、従女がそっと来て長い金の髪の毛を直してくれた。
「…ありがとう」
私の泣き腫らした目を見て、従女はそっと目を伏せ頭を下げる。
「カレン様、この後のご予定はキャンセル致しましょうか…?」
おずおずと聞いてくれる従者の言葉が、とても嬉しかった。



