「抜かしてるさ!
てめえの身長なんかな!!」
………
………
座る者と立つ者。
確かに、現時点で、差は大きくジュダスが……下。
「ざけんな!! そんなん俺様が立てばもうお前なんか抜かせるわ!」
「させるかっ! 立つなこのヤロ」
本日二度目の取っ組み合い。
ただし、両者共に酔い、フラフラである。
「酔拳!」
と、いう名を掲げた上からのディゼル全体重を掛けたのしかかり。
ジュダスも流石に咄嗟に避けられるような体であるはずもなく。
「うわっ、てめ、」
――ゴッチン!!!!
「………」
静寂が、落ちた。
念のため、ユノは目を回した二人を確認する。
「命に別状はなし」
振り向けば、洗面所から帰ってくる途中で落ちたエルヴィス。
「……片付け、した方がよいだろうな」
と、全くもって酔わず平生通常運転の擬人ユニコーン。
どうやら、彼に酒は通じないらしい。
この部屋にようやく、本物の夜が、訪れた。



