配達員が無事に帰ったことを確認して、ジュダスは大きな息を吐き出し、ドアを閉じた。
「あー、もう…油断も隙もない」
全く、と鼻息荒く見ればエルヴィスはよろよろとトイレに駆け込むところ。
……マズイ、強く殴り過ぎたか
「ジュダス殿、後頭部はいけない」
「まぁ…そうだよな」
ユノに指摘され、頷きつつ頭をかく。
反省はしていないが。
改めて、この部屋を見回してみる。
レイモンド 撃沈
ダイアナ 撃沈
エルヴィス 活動中だが戦闘不能
生き残ったのは…完全に素面のユノ、と
「おい! 聞いてんのか!? っておぉ? 人が減ったぜ? どこに行ったよ?」
「こいつだけかぁ…」
「だれだ! 今俺に向かってため息ついたやつ!」
「何でそこだけ聞こえてんだよ!」
ん? と振り向くディゼル。
目が据わって顔が赤い。
口をついてでてくるのは文句と愚痴と――
と、そこにさっとユノが滑りこんで早口に言った。
「今がチャンスとみる。ディゼル殿、幼少期にいたく怖がらせたこと、誠に申し訳ないと思っている。現在において他意はない。
先の非礼、今ここに詫びる」
「おう! よくわかってんなぁオメー!」



