ま、狙ってた奴としたら気に入らないだろうし
アイツは表情変わんないからな
相手の神経を逆撫でするのは得意だろう
女の相手はダメダメな癖に。
試してもいないのに決め付けるエルヴィスはため息をつく。
帰ってもいいかな…あの女よくなかったけど踊るくらいは、さぁ…
くだらない理由に加え、こっそりと文句を言うという美しさのかけらもない手段。
あーあ、テンションだだ下がり…
「どうせお前なんかなってない下流の出なんだろう? マナーも、たたずまいも、気品のかけらもないっ!」
「……おい」
「あ? あっ!」
男はエルヴィスの顔を見るなり、赤くなって気持ちの悪い紫に変色した。
「舞踏会は従者だけでなく主人も誘うのが礼儀ってもんだろ? 寂しいじゃねえの、仲間はずれなんてな」
「ひひ、ひぃ! すみません、王子、どうか慈悲をっ!」
片手で、カチリと安全装置をはずす。
その音に男はさらにおびえてわめく。
「黙れよ」
「むぐっ…」
エルヴィスは、冷徹な瞳で男を見下ろし、
ガン!
足元に一発放つ。
「てめえのほうがユノよりも何倍も汚えよ。……薄汚れた茶会はここで終わりな。俺の従者は、返してもらうぜ」
「ヒ、ヒィ、本当に、申し訳ありませんっ! 神に誓って、もういたしません!」
「当たり前な。そのツラ二度と俺の前に出すな。…行くぞ、ユノ」



