英国喜劇リコレクション

奥であ、とエルヴィスが声を上げて、何かとユノは覗きに行く。

「そういやさ、お前ディゼルに見えてた?」

「守る立場としては何かと不便が生ずるのでな。許しを受けてからは姿を見せている」

ふーん、と返してエルヴィスは準備を進める。
とはいっても、そうやることは少ないのだが、鏡で髪の毛のチェックは何よりもはずせない。

「すぐに受け入れてもらえるもんなのか?」

鏡に写るユノは、肩をすくめて小さくそっぽを向いた。

「どう思っているかは知らん。だが地位を認めてはもらったと思う」

まぁ、従者なんてどっから連れてくるかなんてわかんないしな。
鏡をもう一度入念鏡を見たあと、よし! と背筋を伸ばした。

「OKだ。行こうぜ」

「早いな」

「当ったり前だ! 俺の心は女性を求めている!」

「だから、何故そうなるのだ」

決めポーズをかますエルヴィスを受け流し──えー、ちょっとは反応しろよ! と彼は文句を言ったがそれすら無視し──ユノは荷物を持ち上げた。

「だって綺麗な女性はいいじゃないか! お前も男ならわかるだろ?」

「……」