彼女たちは、森の中で暮らしていた。

母と畑で薬草と野菜を育て、それを父が近くの村に売りに行く。

そしてここでひっそり暮らす。

それが彼女たちだった。

母は少しばかり医者の知識もあって、教会に頼る金のない人々に知恵を授けたりして、密やかに賢女と呼ばれていた。


私には、それが誇らしかった。


そして同時に、もどかしくも思った。

いつだっただろう。
もう水もちゃんと運べるようにはなっていた頃だ。


常々疑問に思っていたことを、母にぶつけてみた。