「エル兄?」
不意に、後ろから声がかかった。
振り向いてみると、末の弟のディゼルが廊下から部屋を覗き込んでいた。
もう狩りから帰ってきたのか?
そう思って弟のいるドアまで歩み寄った。
「ディゼル、ずいぶん早かったな。さっさと切り上げてきたのか?」
「うん。なぁ、これ見て見て!! 初めて俺1人で仕留めたんだぜ!!」
「うげっ!!」
エルヴィスは思わず飛び退いて入り口から離れた。
「うげって酷くね?」
拒絶されて不満そうに顔をしかめるディゼルの手には、捕らえた獲物――可哀想なことに、抵抗したら折れたらしい。羽が曲がっている――の雉がぶら下がっていた。
よほど手こずったか、体は羽毛だらけ、葉っぱだらけ泥に、ついでに汗と草木で切ったディゼルの血。



