英国喜劇リコレクション


「…あ、」

部屋の窓辺からふと視線を上げるその先。

チラチラと光りながら飛んで行く何か。

「…また猫に見つかったらどうするな…」

言葉は咎めるようでも、顔は綻んでいる。
その何かが見える日は、特別なことが起こりそうで、わくわくしてくる。


「なあ、今から庭師に言って、猫追っ払って貰ってくれ」

「ね、猫ですか?」

呼び止めた使用人は、驚いた顔をした。

「ああ。猫。間違いないからな」

「畏まりました……」

これで一安心。
エルヴィスはもう一度窓辺に近付く。