「な、なななな誰だっ!」
「……」
その男のただでさえ細い目がすっと細められ、怖がって後退るエルヴィスを捉えた。
「…私が、見えるのか」
「は?」
男は無表情を崩して真剣な顔を作ると、膝を折って跪いた。
「主よ……!」
「……は?」
ヌシよって言ったこいつ?
対して、エルヴィスは変わらない。
怯えた顔が訳のわからない行動に、さらに怯えるばかり。
だが、そんなことはお構い無しに男は畏まった言葉を並べる。
「第二王子エルヴィス・ランドルフ様とお見受けする。我が名はユノリアス・マリと申す。
次なる我らの守り人(もりびと)、我が主よ……」



