英国喜劇リコレクション

動かない体を置いて、首だけを、ゆっくりだと怖さに耐えられないので、思いきって回した。


「――っ、な!?」

やはり、誰もいない。

拘束の解けた体で立ち上がってもう一度見る。
しかしそれでも、辺りは変わることがなかった。

おかしいな。じゃあなんだったんだな? あの感じは。

少しの期待に心を落とし、首を捻りながら振り向いた。

ポスッ!

軽い衝撃と共に何かの胸板に当たる。

え、胸板?


「って、うおぁ!?」


目線を上げた先に、端正な見知らぬ男の顔がエルヴィスを見下ろしていた。