仕切りの目の前で行くか行くまいか唸るエルヴィス。

その時――違和感を感じた。

何だ?

辺りを見回して見るが、木々が佇むばかり。
やたらと血気盛んな三人に怯えた動物でもやってきたのだろうか。


まぁ、いいか。


さして興味もなく座り込み仕切りの柵に凭れる。

――!!


その刹那、エルヴィスは動けなくなった。

さっきの違和感と同じだ。
しかしそれよりもはっきりと、何かを…いや、視線を感じた。

その視線は、エルヴィスの背中をがっちりと柵に縛りつけて離さない。


何だよ…気持ち悪い、な


じわりと脂汗が滲む。