そのまますぐに違和感に気づいた。
城は寝静まっている時間なのに、ところどころに松明がついたままだ。
それも煌々と燃えている。
──こんな時間になぜ…?
ディゼル様のところに向かうと決めてすこし収まっていた震えがまたその力を取り戻す。
そんな恐怖に足が竦む前に。
そう思って、不安でふわふわとする足を踏み出した。
気は急くのに、体力と恐怖が私を床に縛り付けようとして絡みつく。
──ディゼル様に…!
会うまでは。
それから壊れていけばいいの。この体は。
どうしても、伝えなければ、ならない。
そうして、躍り出た廊下。
紅い、赤い影が、目の前に立っていた。
「!?」
「何者…」



