英国喜劇リコレクション


あれから数日。

ディゼル様が用で数日の外出からお帰りになる日。

私は夜中に胸騒ぎで起きた。
夢を見ていたわけではないのに、ひどく動悸がして、

──もしかして、余命が…?


私はその妄想を追い払った。
そんなこと、まだ何も伝えられてないのに、考えるものじゃない。

胸騒ぎは確実にそばに迫っていて、身震いした。
両手で肩を抱き込み、小さくなる。

でも、そんな手すらカタカタと震えていて震えは収まりそうにない。


決めた。


「ディゼル様に…」

時間も何も非常識だとわかっている。
それでも、私は今が、伝える時だと、確信した。


慣れない手で一人で服を身に着ける。

そしてそのまま、従者を誰一人として起こさないまま、私は部屋を出ていった。