=== side 彼氏 ===






放課後。


以前なら、用もないのに女共が寄ってきて下らん話を始めたり、一緒に帰ろうと言ってきたりしたけど、今はナシ。


カノジョ効果絶大だな♪







それで悠々と帰り仕度をしていた俺のトコロへ小吉がやってきた。

俺の机に頬杖を突いて、にやにやと締まりのナイ笑顔で俺を見詰めてくる・・・・キモイ。






「・・・・なんの用だ。」

「王子様スマイルで、そのドスの効いた声出せるって、つくづくオマエって器用だよな。」


「もう一回だけ聞いてやるけど、何・の・用・だ。」




笑顔に凄みを足してそう尋ねると、小吉は相変わらずニヤニヤしながらしゃべりだした。




「いやぁ~、オマエにもとうとうスプリングタイムかと思ったら友人として嬉しくってね♪」


「オマエは年がら年中頭ン中春めいてるみたいだけど、俺は全然うれしかねぇよ。」





ってか、イミ分かんネぇ。



コイツ何が言いたいんだ。