はだけた胸元に視線を落とし、律が僅かに目を眇めた。 とても傷ついたような悲しそうな顔で。 「・・・これ、どうしたんだ?」 私は答える事が出来なくてプルプルと首を振った。 「・・・・まさか、榎木?」 私はヤッパリ首を振った。 そっと触れた律の指に、肌がジンと痛む。 その拍子に、涙がぼろっと落ちた。 「私、がっ・・・・ヒロ兄の・・・キスマーク、消したくて・・・っ」 ヒロ兄の付けたキスマークはもう、どこにもない。 あるのは私が力任せにスポンジでこすって腫れて真っ赤になった肌だけだ。