「あ~・・・そーいう事なら協力してあげたいんだけど。その日、どうしても外せない撮影があるんだよね。」
「ガーン。じゃあ、ダメじゃん・・・」
「あ。でも終わったら即行戻ってくるつもりだから。途中参加になっちゃうけど、それでもイイなら、ガンバルよ?」
「ホントぉ!?遊人優しいっ!アリガトウ!!」
メグちゃんが呆れたような顔で遊人を肘でド突いた。
「アンタ、つくづく乃乃に甘いわね。一応とはいえ彼氏がいるオンナに尽くして何の得があるってのよ。」
「ん~、でも喜ばれるの嬉しいし♪」
遊人、ホントにイイ人!!
心の友と呼ばせてもらうよ!
そんな調子で、文化祭に向けて密かな闘志を燃やし始めた頃―――
その時はまだこれから始まる波乱に誰も気付いてなかった。