うんざりしながら顔を上げると、乃乃の家から男がズカズカ突進してきた。
二十代前半?ってコトは父親ではないとは思うが・・・
柔らかくクセのある黒髪に
知的なノーフレームの眼鏡。
「お帰り乃乃。」
「あ。ヒロ兄ぃ!・・・て、ちょっとぉ~!」
ヒロ兄とやら、柔らかい笑顔と行動があってねぇ。
有無を言わさず乃乃を俺から奪還し、家にUターン。
その間、俺には一切目もくれず。
「えとっ、律っ、また明日ねっ!!今日はホントにアリガ――――
バタン★
扉閉められたし・・・。
闇の濃くなった道に一人取り残された俺。
・・・ま、いっか。
明日からまた俺のカノジョだしな♪
何故か無意識に緩む口元を引き結びながら、もと来た道を歩き出した。
それはそうと、分かった事が一つ。
あの兄貴、絶対シスコンだ。


