「オマエ、ホントバカだろ。こんな奴に簡単に騙されてんなよな。」
「だ、だって・・・それだけじゃないもん。あの日、律とママの話聞いちゃったんだよ・・・結婚指輪とか、婚約指輪とか言ってンの。」
「あ゛ぁっ!?アレ聞いてたんかよ!?」
にわかに顔が赤くなったのを自覚して手で覆う。
俺、ハズ・・・ッ!
「違う。あれは単なるババアの戯言だ。・・・結婚指輪ならもっとまともなモン用意するっつーの。」
「え?じゃあ・・・・」
そう言いかけて、何かを思い出したように乃乃は自分の手の中に視線を落とした。
「・・・開けてみてもイイ?」
「オマエにやったもんだ。スキにしろ。」
いそいそとリボンを解いた乃乃の顔がぱぁっと明るくなった。
「わぁ!!指輪っ。スゴクオシャレだぁ~っ!!」
二つのハートが絡み合うようなモチーフの指輪。
ピンクの石がちりばめられていて
シルバーやゴールドじゃなくてあえて真鍮でアンティーク調にしたのは
その方が乃乃に似合ってると思ったから。


