約1ヶ月前、





















~1ヶ月前~



「おじゃましま~す。」


私は何の躊躇いも無く、彼の家で
デートをする事になった。


「どうぞ~♪」


日向乃は、手招きをしてリビングに
私を入らせる。


「綺麗な家だね…
両親は?」

「仕事だよ?」

「休日なのに忙しいね…」


なんて言って、
日向乃に白の紙袋を渡す。


「なぁにこれ。」


日向乃は興味津々に紙袋を見つめる。


「何も持ってこないのは
失礼かと思って…

だから、ケーキ持ってきた」


そう言うと、日向乃は
嬉しそうに目を輝かせながら子犬みたいに


「本当!?嬉しいなぁ♪
ありがとう~☆」



日向乃は受け取って、
キッチンに行き、冷蔵庫に入れる。



「食べないの?」



そう聞くと、



「まだ食べないよぉ」


ニコニコで答えた。



「そっか」



私は表情を変えず、軽く頷いて
何も理由も無く辺りを見渡す。



そして、日向乃の方を見ようとしたら



「…!?」



日向乃の顔が私の目の前に合った。