たった1つのラブレター

まゆside

夢をみている。

なんでだろう…。
松田君の声が聞こえる。
私の名前を呼んでいる-


中学校の入学式。
君と出会った。

桜の木の下で、女の子をだきしめている君と…。
何、入学式そうそうナンパですか?

でも、なんか違った。
その女の子泣いてた。

なぜだかは知らない。
じっと見つめていると、君と目があった。

すごく優しい目をしていた。
吸い込まれるかと思った。

その時から、私の初恋は始まっていたんだ。


「名前は?」
同じクラスだったんだ…。

次の日の学校。
なんと、席が隣だった。

「佐倉 まゆ…。」

「そっか、俺は 木谷 ヒロト
よろしくな!!」

ヒロト-
これが、初めて君と交わした言葉。