「桃香」

「・・・何?」

「今日は、楽しかった?」

「・・・うん」


全然楽しくなかったとは言えない。


・・・?!

私の前にひざまずいた智也。


「な、なにしてんの?」


「今日は、ありがとう」


そう言って、私の手の甲に、

そっとキスをした。


ビックリして、声も出ない。


私の唇に触れた智也。


「ここにキスするのは、

桃香がオレの事好きになってくれたらね」


そう言って微笑んだ。

・・・

それは絶対にないと思います。