『ねぇ梨乃。答え分かった?』 『んー…わかんない!!答え、教えて?』 不意に脳裏で閃(ヒラメ)いたのは、覚えのない記憶。 映像はぼけて、声もひび割れていて…… けれど二人は、何故だかとっても楽しそうで。 「ぁぁぁああぁぁああ!!」 「梨乃、……梨乃!?」 現実世界で私が叫ぶ声も 駿の慌てたような声すらも、 夢のように朧(オボロ)げになって。