「……別に私は、母さんの事嫌いじゃなかったのになぁ」 確かに怖かった。 叩かれてる時は、嫌いだった。 けど、やっぱり憎めない部分だってあった。 「………はぁ」 ため息が、段ボールの壁に反響して消える。 ……こんなんでいいのかな。 明日は入学式なのに。