「ぅひゃっ!!」 「なに、どうしたの?」 余裕たっぷりのその表情には、さっきまでの悲しそうな表情なんて1ミリも残ってない。 「………梨乃」 低く、深い声が耳に甘く感じて、ゾクゾクする。 「…な、に……?」 強がって睨みつけても、緊張と恥ずかしさで潤んだ目はごまかせず。 「……………かわいい」 そんな一言に、さらに赤面する。