この複雑な関係を意識して…ワインも料理の味も落ち着いて、味わうコトができなかった。



食後のデザートとコーヒーが運ばれて来た。


「初対面でこんなコト聞くのは失礼だけど…佐久間君の両親は?」



「俺の母親はもう15年前に亡くなりました。父親は誰かわかりません…」



「そうか…悪いコト聞いたね…すまない」



「別に…構いませんよ…」



他人の空似にしては、似すぎてる二人。


もしかして、郁弥の父親ってーーー・・・