「俺たちはスーツを買いに来たんだ…洋服は2階だ…とっとと行くぞ!」



郁弥は眉を曲げて、私の左腕の脇を乱暴に掴んで、エスカレーター乗り場に向かう。



「見たかったなぁー」


「そんな時間はない。今度にしろ」


エスカレーターに乗って2階の婦人服売り場に。



「19時半には店、予約してんだから…さっさと買えよ」



私はお気に入りの店のスーツを物色。



郁弥は全く関心なさそうに、突っ立ってるだけ。



「ねぇーどれがいい?郁弥」


「お前の欲しいヤツでいいよ…俺…5階の雑貨売り場、見てくる」



「ええ~っ!?」