3人でテーブルを囲んで、フランス料理のランチのフルコース。



皿をキャンバスに見立てた芸術的センスの溢れる料理の数々。



出される度に、私は溜息が漏れてくる。



「君と郁弥の結婚式…俺も出席したかったんだけど、あいにく、その日は海外出張だったから」


「いえ、それよりもステキな花と電報…ありがとうございます」



「・・・あれから半年か…子供はまだ?」



「え、あ…はい」



「そうか…烈のトコもまだだよなー」



「俺も事務所を立ち上げたばかりだ…希美の力も今は必要だからな」


子供か…私と郁弥は結婚の意志は互いにあったけど、椎名社長に命令されるままに結婚したトコもあった。



具体的に子供をいつ作るとかそんな話は一切していない。