俺たちのフロアに越塚がやって来た。



「佐久間…話がある…来い」


越塚が俺の腕を引っ張る。


「いや、俺は…」


「いいから、来いっ!!」


越塚は俺を強引にフロアから連れ出した。

人気ない休憩スペースに誘い込む。



「お前…退職するって本当か?」


「ああ~っ。短い間だったけど、世話になったなぁー」


「俺があんなコト頼んだから…社長にバレたのか?」


「違う…匿名で社長宛に郵便が届いたのさ…」


「差出人は國貞社長だろ?」


「かもな」