「おいっ!?珠希」


郁弥が私のご機嫌伺いに寝室に入って来た。



「謝っても許さないんだから!!」


「実家のから電話だ・・・」


「えっ!?」


謝り来たワケじゃないみたい。
私の早とちりだった。


私は渋い顔で、寝室を出て、リビングに置かれた保留の電話を取る。


「もしもし、お電話代わりました…珠希です」

ーーー珠希ちゃん?元気??私の田舎からりんご送って来たんだけど…今度の日曜日…どう?ウチの遊びに来ない?



お父さんの新しい奥さん・蓮美(ハスミ)からのお誘いだった。



「俺は別にいいけど」


隣にいた郁弥がボソリと呟く。



「行きます…」


ーーー楽しみに待ってるわ~っ。郁弥君にもよろしくねっ!