「…お…桜神…。」


「大丈夫だったか?」


「あっ…はい。ありがとうございました、桜神……さん。」




桜華…、それは強く正当に美しく闘う、美形暴走族。


その第四代目総長、桜神。


進学校でも知らないのは少ないくらい有名な人。




振り返った端正な顔立ちの彼に、大きく頭を下げた。




透き通るように輝く銀髪。


何物も射抜くような強い瞳。


スッと通った鼻筋に高い鼻。


薄ピンクで描かれる桜の印。




「かわいい女の子は狼の餌食だよー?」




笑うと出来る、可愛いえくぼ。




……間違いなく、ホンモノだ。