雫-シズク-

この部屋が誰にもばれないで泣ける僕だけの場所だったけど、これからは違う。


お父さん、お母さん、会いたいよ……。


目をつぶるとお父さんとお母さんはいつも笑顔だった。


そしてその中にいる僕も。


なんとなく三人でご飯を食べていた時のことを思い出した。


お父さんはおしゃべりじゃないけどやさしい顔で、お母さんはいそがしそうだけど笑って僕とお父さんに話しかけてきて、僕は学校であったことを楽しく話している。


「……それでね、今日は算数の時間先生にあてられたんだけど、僕ちゃんと答えられたんだ」


自信まんまんの僕にお父さんはうれしそうにして、お母さんはほめてくれる。


「圭介は勉強頑張ってるもんね。えらいえらい」