雫-シズク-

「……お前はまだなにもわかってないだけだ。これから嫌でもわかるよ」


僕に背中を向けたまんまでぼそりと葵さんがつぶやいた。


……これからなにがわかるんだろう。


葵さんの言葉や少し怒ったみたいな暗い言い方がすごく気になる。


そして僕達はお風呂を出て部屋に戻るとベットに入った。


僕は目の前に天井がある狭くて慣れない布団の中で、またお父さんとお母さんを思い出す。


泣いたら葵さんに聞こえちゃうから、これからはちゃんと我慢しなきゃいけない。