雫-シズク-

「……そんなことないと思います。だって会えたら幸せじゃないですか」


亮くんやみんながうらやましいという気持ちを込めて言う。


葵さんが僕を見て、ふんっとばかにしたみたいに笑った。


「幸せ?そう思えるお前が一番幸せ者だよ」


そう言ってざばっと頭を流してお湯に入っていく葵さんの背中を見ながら、僕も急いで体と頭を洗った。


僕のどこが幸せなの?今日だってきっと亮くんは楽しんでるはずなのに。


やっぱりおもしろくないまんま、お風呂のふちにひじをついている葵さんのとなりに静かに入る。