「なんで切れねぇんだよ!くそっ、こんなことやらないで勉強すればいいのかよ!?」
誘惑に負けて切ろうとした自分と、それを拒絶して切れない自分がうねりながら混ざり合う。
たまらなく息苦しくなった俺はかばんをひっくり返して中身を机の上にぶちまけた。
そして嫌でも目につく数枚のテストを気が狂ったように片っ端からぐしゃぐしゃに潰していく。
「ちくしょう!ちくしょう!」
ふうっふうっと乱れた息が食いしばった歯から荒くもれ出す。
そんなことをしているうちに徐々に落ち着きを取り戻した俺は、机に転がしたばかりの紙切れを手の平で伸ばし始めた。
「……まだ始まったばっかりだ。焦るな。これからだ」
噛みしめるような低い声で自分に言い聞かせ、しわくちゃになったテストの復習をしようと教科書を開く。
酷く孤独な作業だけど、一人ぼっちに慣れた自分には似合っていると思うと変に笑えた。
くくくっと小さく肩を揺らして問題を解いていく自分がまともかどうかはわからないけど、今俺にやれることはこれしかないんだ。
誘惑に負けて切ろうとした自分と、それを拒絶して切れない自分がうねりながら混ざり合う。
たまらなく息苦しくなった俺はかばんをひっくり返して中身を机の上にぶちまけた。
そして嫌でも目につく数枚のテストを気が狂ったように片っ端からぐしゃぐしゃに潰していく。
「ちくしょう!ちくしょう!」
ふうっふうっと乱れた息が食いしばった歯から荒くもれ出す。
そんなことをしているうちに徐々に落ち着きを取り戻した俺は、机に転がしたばかりの紙切れを手の平で伸ばし始めた。
「……まだ始まったばっかりだ。焦るな。これからだ」
噛みしめるような低い声で自分に言い聞かせ、しわくちゃになったテストの復習をしようと教科書を開く。
酷く孤独な作業だけど、一人ぼっちに慣れた自分には似合っていると思うと変に笑えた。
くくくっと小さく肩を揺らして問題を解いていく自分がまともかどうかはわからないけど、今俺にやれることはこれしかないんだ。


