雫-シズク-

「あの、おばさん。俺の親の自殺のことで知ってることがあればなんでも教えてもらえませんか?俺、ほとんどなにもわからなくて」


おばさんはすうっと小さく息を吸って俺からテーブルに視線を落とした。


いきなり来てこんなことを聞いた俺にびっくりするかと思っていたけど、おばさんは冷静に考えている様子だ。


……いつかこうやって俺が来ることを予想してたのかな。


じっとソファーでお茶の入ったコップを見ながらおばさんの返事を待つ。


すると俯いたおばさんがこっちを向く気配を感じた。


「圭介くん、どうして知りたくなったかだけ、教えてくれる?」


まさかここで逆に質問されるとは思っていなかった。


俺の方が少し驚いておばさんを見返すと、すごく真剣な顔をしている。


でもたくさん悩んでやっとここまで来た俺は、最初からなにも隠すつもりもなくてぼそぼそと話し始めた。