……俺は。


……俺は。


生きて、いいのか?


不意にそんな想いが胸にふくらんでくる。


……捨てられた俺なんか、ずっと生きてちゃいけないって思ってたんだ。


そう信じて疑わなかったんだ。


でも……。


俺は自分の奥底にあった気持ちを確信して息を飲んだ。


そして一筋の光りすらささない地獄の底から逃れるように、真っ黒い天井を見上げた。


熱く熱を持った瞳から、無意識にぽとりと小さな雫を一粒落とす。


……いつも自分の意味や価値を探してたのは、こうやって死ぬためなんかじゃない。あんな人生でも俺は本当は生きたかった。そしてたった一言、誰かに生きていいんだって言われたかった。


はっきりと心に生への強い想いを描いた時、俺は全身をぶるぶると震わせてこの闇の世界がひび割れそうなほど慟哭していた。


それはとても自分のものだとは思えない血を吐くような断末魔だった。