本当に、本当にそれでよかったの……?
激しく波立つ気持ちとは裏腹に思うように走れない足を憎みながら、俺はやっと目の前に迫ってきた扉をつかもうと精一杯腕を伸ばした。
やっと届いた手に思い切り力を込めて、ぎゅっと歯を食いしばり勢いよく開け放つ。
そしていくつかのベットだけが並ぶがらんとした淋しい空間を見渡すと、会いたかった葵さんの姿を見付けた。
「葵さんっ!!」
立ち止まらずに駆け寄ってそのまま葵さんの体にしがみつく。
「葵さん!葵さんっ!」
何度も名前を呼びながら覗き込んだその顔は、とても惨劇のあとだとは思えないくらい綺麗に拭われていた。
あまりにも血の気のない真っ白な頬をとっさに両手で包み込む。
その人の肌ではなくなってしまったような硬くて冷たい感触に、俺は無理矢理実感させられた。
激しく波立つ気持ちとは裏腹に思うように走れない足を憎みながら、俺はやっと目の前に迫ってきた扉をつかもうと精一杯腕を伸ばした。
やっと届いた手に思い切り力を込めて、ぎゅっと歯を食いしばり勢いよく開け放つ。
そしていくつかのベットだけが並ぶがらんとした淋しい空間を見渡すと、会いたかった葵さんの姿を見付けた。
「葵さんっ!!」
立ち止まらずに駆け寄ってそのまま葵さんの体にしがみつく。
「葵さん!葵さんっ!」
何度も名前を呼びながら覗き込んだその顔は、とても惨劇のあとだとは思えないくらい綺麗に拭われていた。
あまりにも血の気のない真っ白な頬をとっさに両手で包み込む。
その人の肌ではなくなってしまったような硬くて冷たい感触に、俺は無理矢理実感させられた。


