雫-シズク-

二段ベットの酷く狭い空間で葵さんをかばってあちこち体をぶつけたけど痛みは感じない。


「ぐっ……」


抱き合う形で無理矢理起こした葵さんの口から微かな声がもれた。


息もしてるし体も温かい!きっと大丈夫だ!


そう自分に言い聞かせた俺は、素早く後ろに回って葵さんが前のめりに倒れないよう背後から頭と胸を押さえ付けた。


「ぐごっ……」


そして胸を押さえた腕の指を口の中に突っ込んだけど、なかなか上手く喉の奥まで入らなくて焦ってしまう。


「頼む葵さん!出して!全部出してよ!」


俺はぶるぶると勝手に震える指先に全神経を集中させた。