雫-シズク-

でも柔らかいけどよく通る鈴音をいくら響かせても、葵さんはぴくりとも動かない。


「ちょっと葵さん!どんだけ真剣に寝てるのさ!」


呆れた俺は布団の上から葵さんの体をぐいっと引っ張った。


横向きだった体が俺の力でゆっくりと仰向けになる。


「葵さ……」


その時笑いながら話しかけた俺の目に信じられない物が映り込んだ。


「ちょ……っ、なに、これ……?」


笑顔だった俺の表情がみるみる強張っていくのを自分で感じる。


「なんだよこれ!?なんなんだよ!!葵さん!?葵さんっ!!」


とっさに怒鳴り付けた俺が見た物は。