雫-シズク-

絶望するあいつらの顔を想像するだけで、狂ったように口元が歪む。


叶えることができたらどんなに幸せか。


いくら願っても現実にならないなんて、悔しくて悔しくて仕方ない。


笑みを浮かべる口元がその悔しさで更に歪んだ。


眠りにつく瞬間まで繰り返されるこの暴走を俺はずっとやめる気はない。


でもこんな姿を葵さんにだけは絶対見られたくなかった。


俺の闇にまで触れる必要はないし、なにより葵さんの前でこんなおぞましい笑顔は浮かべたくない。


だから暗闇にまぎれた今だけが自由に解放できる唯一の時間だった。


胸の内にひた隠す物をどろどろとさらけ出しながら、俺はいつの間にか眠りについていた。