雫-シズク-

完全に力の抜けた僕はそんな父親と母親の間にどさりと座り込んでしまった。


はさまれた僕の耳に二人の声がつきささる。


「捨てた……、お前を捨てた……」


「あんたは捨てられた……」


そんなことも知らなかったのかとばかにするみたいに、何回も何回も同じ言葉をくり返している。


体中がかくかく震えて立ち上がる力も耳をふさぐ力も出ない。


しかもひゅっひゅっとあさく息をするのがやっとで指もしびれてきた。


く、苦しい……!


このままだと死んでしまうと思った僕は、どうにかのどに力を入れて声をしぼり出した。