有美は一番身近にあたしと翼を見てきていた。
だからあたしの想いは痛いほど
わかってくれていた。
だから有美の前では数えきれない程の弱音を吐き、
数えきれない程の涙を流した。
優しかった翼はどこかへ行って
しまったかのように冷たい翼に変わった。
そんなとき気付いたんだ。
あっ…………
あたし、とんでもない人を
手離してしまったんだ。
って。
気付くのさえ遅いんだもんね。
本当今さらってことばっか。
カラオケに行けば自分に嫌って程
当てはまる失恋songの歌詞。
周りのカップルを見ていると
過去のあたし達を重ねて淋しさに潰れる。
あたしは…いつ前を向いて
歩いていけるのかな?
一途は良いこと。
けど、引きずりすぎると恨みに変わる。
そんなの絶対嫌だから。