季節はあっという間に過ぎ、三月。 私達の卒園の日がきた。 今までずっと一緒だったお友達とお別れの日。 この村には小学校は一つ、隣の村にもう一つある。 私はこの村の京ヶ瀬小学校に入学予定だ。 同じ小学校にくる子が半分、桜ヶ岡小学校に半分。 みんな仲がよくて、お別れは寂しい。 一人づつ園長先生から名前を呼ばれ、 「和田唯果さん。」 「はい。」 私は大きな声で返事をした。感謝の気持ちを込めて。 名前順だから私で最後。 みんなで『ありがとう、僕たちの保育園』を歌を歌った。