「もし、あたしと一緒にいたら...」
「あのっ！」
紅愛の言葉をさえぎって...
声を張り上げた花純。
「紅愛さん、本当に蓮君が好きなんですか...？」
「好きよ、当たり前よ！...あんたよりずっと前から好き」
「じゃあ、なんでそんな反抗的になって蓮君を困らせてるんですか？
あたし、そんな蓮君見てて本当につらいです...
大好きだからこそ辛いの。
だから、もうやめてください...
もし、本当に好きならちゃんと話し合いたい。
でも、顔だけで決めつけたり外見しか見ないようなことだったら...
こんなに蓮君を振り回してるのに許せないです」
花純の声は力強かった。
しっかり、紅愛の瞳を見据えて。
「...なんで、そんなこと年下のあんたに言われなきゃなんないのよ」
「今は年齢関係ないです」
「...ムカつくんだけど！」
紅愛がそう言った瞬間だった。
花純は紅愛の頬にビンタを食らわした。
「パチンッ」
痛そうな乾いた音が響いた。
紅愛ももちろん、俺も...びっくりした。
