「はっ?この子泣いてんの?...バカ?」
「お前、マジでいい加減にして...」
「なんでよ!いい加減にしてほしいのはこっちよ!」
「なんでだ?」
「あたしが彼女なのになんで...?」
「いつ、俺が紅愛の彼女になった?俺、全く覚えてないんだけど」
紅愛が顔を赤くしながら必死に言いかえしてくる。
「もう、いいじゃん...こんな子じゃなくてさ?」
紅愛が俺と花純のつないでる手を引き裂こうとした。
それだけは無理。
離したら、本当に二人が離れ離れになりそうで。
「ゃだっ!...やめてください..!」
花純が必死に抵抗する。
思ったより紅愛の力が強い。
俺はそれに負けじと繋ぐ手に力を込めた。

